2018年度の東京大学の入試を分析して
今年もコアの生徒たち3人が難関を突破して東大に合格しました。大問5問という大量の問題を120分で解き、120点満点で最低でも80点は得点しなければならない学力を、どのように獲得し、身につけたのでしょうか。
1)多岐にわたるテーマへの対応
「噂の広まり方」に関する論説文、「言語化による記憶の劣化」を述べた論説文、シェイクスピアの戯曲の引用、小林秀雄の言葉の解釈、マサイ族の相互義務についてのラジオ番組、巨大波についての講義、鳥類の知的能力についての随想的論文、小説の一節、などが今年の出題テーマでした。
2)出題形式
英文を読んで日本語でまとめる。英文の要旨を英文でまとめる。戯曲の対話から想起することを英文で書く。日本文を英文にする。英語の放送を聞いて設問に対する答えを選ぶ。英語の放送を聞いて英文を完成させる。英文の空所に入れる語を並べ替えてマークする。英文の一部を和訳する。小説を読んで一部を和訳する。同じく内容を説明する。空所に入る語(句)を選んでマークする。
3)受験生に求められているもの
世間では「4技能」が取りざたされていますが、日本の高校生が身につけなくてはならない学力は、いつの時代も同じです。東大の問題は奇をてらった難問はありません。しっかりした文法力と、語彙の力が必要なのは当然ですが、様々なテーマに対する対応力が要求されます。日頃から、身の回りのあらゆることに活発な好奇心を持つことが大切です。先ず学校で習う各学科をおろそかにしないこと、活字を嫌わないことが基本です。
リスニングはセンター試験の平均点の低さに驚かされましたが、東大のリスニング問題に対応する力があれば、どんな問題も恐れるに足りません。
読解をしっかりやること、リスニングとシャドーイングを習慣づけることで、作文力や会話力は自然に身につきます。
家庭学習用の教材としては、TEAPやTOEICの予想問題、NHKのラジオ講座(「高校生からはじめる『現代英語』」がおすすめ)、Z会の「速読英単語 必修編」などがあります。入試の過去問をやっておくといいでしょう。